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浮世絵「東海道五三次」に見る河川伝統工法

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まずは江戸方面から、歌川広重の「小田原・酒匂川」です。向こう岸に「蛇籠鞍掛水制」(じゃかごくらかけすいせい)が設置されています。蛇籠を川の流れに直角に設置し、その上にまた蛇籠を鞍を掛けるように設置する、かなり強固な水制です。
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次も歌川広重の「嶋田・大井川駿岸」です。「石積水制」の上に「牛水制」がのっています。この手法は武田信玄が開発したやり方です。甲府の影響を受けているのでしょう。急流河川によく見られる工法です。
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これも歌川広重の「岡崎」です。川は矢作川でしょう。向こう岸に「杭出し水制」が設置されています。流れの緩やかなところなのでしょう。
それぞれ種類が違いますが、すべて「水制」です。江戸時代に護岸技術がかなり進んでいたことがわかります。現在でも「水制」による護岸手法が見直されあちこちで設置されています。但し、水制設置技術は江戸時代が現代よりはるかに進んでいたようです。
そういえば、坂本龍馬も若いころ渡川(現四万十川)にて水制工事の現場監督を実施したようですね。どんな種類の水制を設置したのでしょう。
by taiga_n | 2006-05-09 22:45 |


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